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2015年 09月 24日
カエルニュース第416号
★☆ 取り戻せ、シビリアンコントロール ☆★ 1.安保法制、強行成立 9月19日未明の参議院本会議で、安倍政権の進める「平和安全法 制整備法」「国際平和支援法」が強引に可決、成立させられた。 5月26日から衆議院での論戦が始まったが、7月15日に特別委員 会で強行採決、翌7月16日本会議採決後、参議院に送られ、お盆を はさんで約2カ月余りの審議を加えたものの国民への説明責任は全 く果たされなかった。憲法違反の集団的自衛権の行使は勿論のこと 、安倍総理が当初に掲げたこの法案の必要性である母子の乗った米 軍艦船の防護やホルムズ海峡での機雷除去も現実にはあり得ないと 総理自ら答弁せざるを得なかった。おまけに法案に反対の声は国民 の6割、早すぎる採決に反対する声は8割にも及んだにもかかわら ず、成立させられたこの法律には一片の大義も正義もない。 連日連夜国会を取り囲んだ多くの市民の中からは、主権者を無視 した安倍政権のやり方に対して採決後さらに怒りの声が広がり、決 して諦めない意志が次々と表明されている。曰く政治を主権者の手 に取り戻すためにあらゆる闘いを一人一人が準備すると。安倍政権 は2013年暮れにも全野党が反対する中、特定秘密保護法を強引に成 立させたが、その直後の人々の落胆とは違い、明らかに立憲主義と 民主主義を求めて立ち上がる主権者の存在が広がっている。 2.明らかにされた米軍と自衛隊の先行協力 そうした問題に加えて、参議院側に移った審議の中で明らかにさ れたのが、新日米ガイドラインに基づく米軍と自衛隊の法案を先取 りした共同行動計画の存在であり、また河野統合幕僚長の米軍高官 への法案成立見通し報告である。国民の知り得ないところで進むこ うした計画や報告は、まさにシビリアンコントロールの不在であり 、組織された実力部隊としての自衛隊の暴走を招きかねず、自衛隊 法に謳われた「国民の負託にこたえる」という大原則からの逸脱で ある。今回の改正では自衛隊法3条の自衛隊の主たる任務から「直 接侵略及び間接侵略に対し」国土と国民を守るという文字が削られ 、代わって存立危機事態でも防衛出動が出来るようになった。専守 防衛は言葉だけとなり、その行動は知らぬ間に果てしなく広がって いくであろう。 シビリアンコントロールこそ正に主権在民。即ち国民が自衛隊の 役割を決め、常に国民との対話やその行動の透明性が担保されなく てはならない。にもかかわらず、自ら膨張し、或いは米軍の指揮の 下、国民を裏切る存在になりかねない危機が生まれてしまった。 3.アジア太平洋戦争の反省とは何か かつての戦争を「侵略戦争」と認めず、「ポツダム宣言」すら “つまびらか”には知らない安倍総理は、戦後70年談話の中で何を 反省したのだろうか? 1941年12月8日に真珠湾奇襲攻撃として始められたアジア太平洋 戦争は4つの視点から反省されるべき、と藤井裕久さんが常に指摘 している。その第1は外交の失敗、第2は経済の破綻、第3に軍部の 独走、そして第4にマスメディアの凋落である。 この中でもとりわけ「軍部の独走」が何故生まれたのかは今も真 剣に検証されねばならないと私は思う。敗戦によって武力を放棄し た日本に、1950年朝鮮動乱が起こり米兵不在となる中での治安部隊 として警察予備隊が発足、さらに保安隊を経て1954年に自衛隊が発 足したが、果して国民はどこまで自衛隊と向き合ってきただろう か?また、自衛隊は市民社会にとって不可欠の思想信条の自由や人 権といった価値観を組織としてどう考えてきただろうか? 私は15年前に国会議員になって以来、ひたすらにこのことにこだ わり、日本の自衛隊員に多いイジメや自殺の問題にも取り組んでき た。今回のように、米軍との共同行動や自衛隊上層部がまた独走を しかねない時に、隊員自身の人権、更には異議申し立ての権利を保 障しておくことは極めて重要となる。 4.野党としての現実の課題 この法律の可決後も国民の8割が審議不十分と言い、違憲の法律 には従えないとする声も多いが、実際には廃案に向け何をしていく のか?違憲立法として最高裁判所に訴える等も聞こえてくるが、政 治としても解決しなければならない課題がある。 一つは、自衛隊の海外派遣に国会での承認が必要とされる場合に 対し、次の参議院選挙で野党が過半数を取ること。これによって海 外派遣は承認されなくなる。同時に民主党としては野党間協力を行 うだけでなく、国民の民意=立憲主義(主権在民)と民主主義を掲 げた政党に自らを改変していく必要がある。野党の核となる覚悟で 大きくまとまることである。 今一つは、自衛隊派遣に関わる議会の関与を更に強めることであ る。アフガニスタン戦争で55人の兵士の犠牲を出したドイツでは、 派遣を厳しく律する法改正も行った。また従来から軍の派遣内容を 国民に知らせる為の監視委員会もあり、日本のように黒塗り要求資 料が出てくることはない。加えて兵士の人権を守り、異議申し立て も受け皿となるオンブズマン組織も再軍備の当初から作られており 、徹底して「国民の為の軍隊」であることを追求している。軍がユ ダヤ人を殺したナチスドイツの教訓を忘れまいとするドイツと、軍 事の独走を許しかねない日本を比較した時、日本の国会の役割はま だまだ果たされておらず、廃案までの間も準備せねばならないこと は多い。 2015年9月24日 衆議院議員 阿部 知子 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 編集・発行: 阿部知子事務所 登録申込・解除、HP : http://www.abetomoko.jp/ ご意見・お問い合わせ:http://form1.fc2.com/form/?id=666864
by abetomoko2
| 2015-09-24 23:29
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